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韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領は２８日、ソウルで記者会見し、李明博(イミョンバク)次期政権の与党となるハンナラ党が国会に提出した中央省庁の再編法案について、「より深く検討すべきだ」と語り、原案通り国会を通過した場合、拒否権を行使する方針を表明した。

同法案は２８日開会した臨時国会で審議される予定だが、２月２５日の新政権発足直前まで新たな行政機構が固まらず、組閣準備も進められない異例の事態となる可能性もある。

李新政権の政策立案組織が策定した再編案は、対北朝鮮融和政策を推進した統一省や、盧政権が拡充した科学技術省の統廃合など、現在の「１８省４庁」を「１３省２庁」とする内容。盧大統領は会見で「盧政権の哲学と価値を棄損するもの」と述べ、強い不満を示した。

これに対し李次期大統領側は２８日、「十分に議論は尽くされた」と反論、あくまで原案通り、国会通過を目指す姿勢を強調した。

一方、国会最大勢力の旧与党系、大統合民主新党の立場は複雑だ。同党は統一省廃止に反対論が強いが、４月に総選挙を控え、国民人気の低い盧大統領との「共闘」がマイナスになりかねないためだ。同党幹部は「議論は国会に委ねるべきだ」として、盧大統領の「介入」に不快感を表明、盧大統領とは一線を引く姿勢を示している。

2008年1月28日22時06分読売新聞